バイクユーザー車検についてちょっと考えてみよう。車検というのは正しくは「車両検査」と呼ばれる。
「道路運送車両法」という法律の「保安基準」に車両が適合しているかどうかの検査のことを指します。
この検査は新車登録時に行なわれて(新規検査)、その後一定の期間ごとに検査を受けること(継続検査)が義務付けられていて、検査に合格すると、「自動車検査証(車検証)」が交付されるます。
交付された車検証は該当車両の運行時には必ず携帯することが義務付けられています。
この記事に書いてあるコト
車検を受ける方法
バイクの場合は、排気量250cc以上のものにたいして義務付けられていて、初回は3年後に行い、次回以降は2年おきに行うこととなっています。
バイクの車検方法にはバイクディーラーや整備業者に委託する方法と、バイク所持者本人が行う方法、及び車検を専門業者に代行してもらう方法があります。
ユーザー車検とは
1995年に施行された「新車両法」によって、車検制度は次のように変わって、ユーザー車検が受けやすくなりました。
具体的には6ヶ月点検の項目数が31項目から20項目になって、12ヶ月点検の項目数は69項目から56項目へ減少しました。
また、従来では、10年を越えるバイクの車検は1年毎だったのですが、新車両法では2年毎に変更になったのです。これは古いバイクを乗っている方には本当にうれしい改正です。
従来では「前整備・後車検」のみだったのですが、新車両法では「前車検・後整備」も認められるようになって、定期点検の時期は車検の前後どちらでも受けられるようになったのです。
限定自動車検査証とは、「前車検・後整備」のフォローシステムとなっているのです。車検場でパスできなかった場合には、簡単な修理の場合はその場で直して「再検」で通してもらえるのです。
難しい修理の場合は、指定工場で悪いところだけを修理すれば、15日以内なら書類のみで車検を取れるというものです。ですが、指定工場が少ないこともあって、従来通り「前整備・後車検」で行ったほうが良いといえるでしょう。
このような改正もあり、以前よりユーザー車検を受けやすくなった背景があり、徐々にユーザー車検を受ける方も増えているようだ。
点検というと、業者が行うイメージがあるのですが、点検項目にそって、ユーザー自身が行う事もできるのです。記録簿と呼ばれる書類に記入していくのです。当然だが、点検の結果、不具合が発見された場合は整備(修理)をする必要がある。
これらを行うことで、ユーザー車検というやり方が存在する。
ただ、初心者が簡単にできるものではない。それでも、自分の乗るバイクをよく知るということでは、それにトライすることは有益なことだろう。
ユーザー車検は自己責任
車検を受けることは非常に大切なことだ。当然無車検では公道を走ることはできないし、無車検で走行すると厳しい罰則や罰金が課せられる。
それ以前にその状態で事故などを起こしてしまっては、本当に大変なことになってしまう。
ところで、車検は結構お金がかかる前述のように車検を受ける際に必要な公的費用(自賠責保険や重量税)だけで約2万円ほどかかる。
さらに2年という月日が経過をしていることにより、各部の点検や必要なパーツのチェック交換などもある。通常この公的費用に車検整備料金が3-6万円ほどかかるであろう。
それがユーザーでやることにより、この金額がなくなる可能性がある。
そのため、しっかりしたバイク整備用の工具を揃え、きちんとした知識や書籍・サービスマニュアルなどを揃え、自身でユーザー車検を通す方が増えている。
しかし、注意してもらいたいことは「お金がない」からといって、安易にユーザー車検を選択しないようにしてほしいということだ。
ユーザー車検はきちんとしたバイクの知識、整備能力を持ったユーザーだけが受けることができる検査ということを肝に銘じてほしい。
ぜひ、バイクの整備やメンテナンスに興味があり、やってみたい方はトライをしてもらいたいと思う。